
シェアハウス専門ポータルサイトのスタッフによる、シェア生活を楽しむための探検レポートブログ。東京、神奈川、千葉、埼玉、 そして全国各地のシェア賃貸住居をひたすら探検する専門ポータルサイトの隊員達。明日はあなたの物件へ・・・!?
没頭する幸せ。
数年前のこと。
ふと、読書旅行を思い立ったことがあります。
2泊3日では絶対に読みきれない量の本をバッグに詰め、一路旅館へ。
特に観光もせず、畳の上でゴロゴロしながら読書に没頭する時間はとても贅沢。
子どものころ微熱で学校を休んだ日は、枕元に山積みにした本を読みふけっていました。読書旅行に求めたのは、あの特別な時間だったのかもしれません。
「biblion 高瀬川」の本棚を見てすぐに思い浮かべたのも、そんな素敵な時間。
吹き抜けの天井まで届く巨大な本棚には、京都の古書店で実際に取り扱われている書籍が並びます。
書籍は定期的に入れ替わる仕組み。大きな書店では目に留まらないのに、この本棚に並んでいたら手に取りたくなる本が、きっとあると思います。
ただし古書店の商品でもあるため、自室へ持ち帰るのは基本的にNG。読みたい本を見つけたら、購入するかリビングで読むことになります。
でもだからこそ、入居者さんたちがリビングの各所で思い思いの姿勢で読書をする姿も生まれやすそう。
書店を訪れるたびに体験する、素敵な本と出会う瞬間の胸の高鳴り。その瞬間が日常に織り込まれることで、またひと味ちがう体験と、違う出会いが生まれる予感がします。
路面店になるという1階部分は、2017年12月時点では絶賛工事中。
聞けば、お茶を使った京都茶ビールを扱う「京都ビールラボ」がオープン予定とか。1階に降りるだけで美味しいクラフトビールを楽しめる環境は、たまらない方もいるのでは。
玄関へは、外階段を使ってアクセスします。
階段の下に設けられているのは、専有部ごとの郵便受け。ひとつずつ鍵が取り付けられていて、レターパックなど大きめの郵便物も入りそうです。
玄関はガラス扉。
と言っても、視線のあたりにはスモークがかかっていて、内部の様子が外から見えないよう配慮されています。
内部が見えてしまうガラス扉は、後から内側にカーテンを取り付けることも実はちらほら。住まいの開放感とプライバシーの按配を慎重にはかる、繊細な処理です。
大きなガラス扉をガラガラとスライドさせると、奥行きのある土間が。
ガラス扉のおかげで、日中は照明を点けなくても明るい空間。
靴は土間に出しっぱなしにせず、靴箱にしまうのがルールです。
味わいのある上開きの靴箱は、ひとり1段使えます。よく使う数足をしまっておくと便利そう。
ただし、ブーツなど背の高い靴は、収納のしかたに工夫が必要だと思います。
廊下の突き当たりに、リビングがあります。
ダイニングとキッチンを併設する、大きな空間。
その大きなLDKにつくり込まれた異質な一角が、「biblion 高瀬川」の主役。
巨大な本棚の設えられたリビングスペースは、どこか本を自由に手に取ることのできるブックカフェのよう。
2017年12月の訪問時には、床に電気カーペットが敷かれていました。寒い季節でも床に座って暖かく過ごせます。
京都の古書店さんによるセレクト。
「京都」「アート」「植物」など、1段ごとにテーマがあります。
実際に店頭にもならぶ商品ですから、気に入った本は買い取りも可能。部屋着姿でくつろいで本棚の前に立ってみれば、書店とはまた違う、新鮮な発見も多いはずです。
書籍は3〜4ヶ月を目安にすこしずつ入れ替えを行い、1年でおおよその本が入れ替わる予定。
出会いもあれば、別れもあります。お気に入りは、早めに確保を。
なお、購入前の書籍を部屋へ持ち帰るのはNG。「読書といえばリビング」な生活になりそうですね。
吹き抜けになった2階の天井まで届く、大きな本棚。
実はひとり1段ずつ本棚が振り分けられていて、私物の書籍を置いておくことができます。もちろん持ち主の許可を得て、貸し借りも可能。
ある人は写真集、ある人はおすすめの少年マンガ、またある人は資格試験の問題集と個性豊か。
約30センチ四方の限られたスペースだからこそ、その人自身の頭の中身が大きく反映されていると思います。
大皿でたくさんの料理を並べたくなる、大きな木のダイニングテーブル。
入居者さん全員が同時に席についても、充分ゆとりのある大きさです。
テーブルに腰掛けながらキッチン家電に手が届くのも便利。デロンギのコーヒーメーカー、バルミューダのトースターなど、見た目も機能も選りすぐりのアイテムがそろいます。
ダイニングの横の白い壁は、スクリーン代わり。
映画やスポーツなら、テレビの代わりにプロジェクターで投影すると一層雰囲気を楽しめそうです。
プロジェクターは天井に取り付けられていて、邪魔になりません。
そのうち、テレビよりもプロジェクターをメインに使う日が来そうです。
リビング、ダイニングと一体になったキッチンスペース。
横に長く伸びるキッチンはダイニングテーブルとの距離もしっかり確保され、広々と使うことができます。
キッチントップの下に並んだ小さな冷蔵庫は、専有部ごとに分かれているそう。なかに入れるものに名前を書く手間もなく、専有部から持ち運ぶ必要もないのは楽そうです。これは新しい工夫ですね。
ちなみに、冷凍庫は1ドアの小さなサイズをふたりでひとつ使います。
吊り棚のあるところまでがキッチン、右手は洗面スペース。
同じ高さで作られていて、スッキリとした意匠です。
ひとり分の食器を洗うだけなら、充分な広さのシンク。
作業スペースも、たっぷり確保されています。
キッチンの端にはガスコンロが。
普段は町家を手がけることの多い運営事業者さん。万が一のことを考え、町家のキッチンには火を使わないIHヒーターを採用しているそうです。ガスコンロの設置は、とても新鮮だったとか。
棚の上には、共用の食器やキッチンツールが並びます。
オープンタイプの収納ですから、いつも綺麗に整頓しておきたいところ。
2階の専有部を見る前に、3階へ上ってみましょう。
階段の蹴込板(けこみいた/垂直の板の部分)がなく、向こう側が見える開放的なストリップ階段。さらに、洗面台部分の天板と一体になったユニークなデザインです。
リビング等と階段室が一体となる間取りでは、ドラマチックな効果が生まれます。
住まいに大空間を持つことのできるシェアハウスならではの見せ場ですが、階段でうっかりモノを落としたりしないよう、ご注意を。
階段を上がりきると、吹き抜けを貫く本棚の上部が現れます。
共用の本棚を設置しているシェアハウスは他にもあれど、このサイズとデザインはやっぱり新鮮。本棚としてはもちろん、インテリアの一部として見ても面白いです。
本棚を囲むように廊下がぐるり…
と思ったら、右手は突き当たりで大きな鏡が設置されていました。
空間を広く感じさせる工夫だと思いますが、大きな鏡が部屋のすぐ外にあるのは、出かける前の身だしなみの確認に便利かもしれません。
大きな鏡の前には、小学校の洗面所を思い出す洗面台。
とはいえ、シックな色合いのタイルとキュートな水栓で、「小学校っぽさ」はありません。
きちんとお湯が出るのも、小学校とは違います。
洗面台の裏手にはバスルームがあります。
脱衣室のドアを開けると、バスルームはなんとガラス張り!
真っ白なタイルに丸いミラーのよく似合う、海外のホテルのようなデザインです。
いわゆるユニットバスの規格サイズではなく、バスルーム全体がL字型の変わった間取り。
バスタブに身体を沈めると、窓の外に竹の見える贅沢なつくりです。
夜のライトアップも朝の爽やかな太陽光も、どちらも楽しめそう。大きな窓でも、外からの視線を気にしなくて良いのも嬉しいところ。
バスタブ付きのバスルームだけではありません。
サッと入浴を済ませたい日は、シャワールームへ。
入居者さん全員が、毎日規則的な時間割で生活しているわけではありません。バスルームかシャワールームか、状況に応じて選択肢があるのは、ありがたいこと。
真っ白なシャワールームに対し、脱衣室は渋め。
なんだか貸切温泉にでも来た気分です。
シャワールームの隣がランドリースペース。
縦型洗濯機と電気式の乾燥機が2台ずつ。どちらも無料で使用できます。
洗濯物を回しているあいだは折りたたみ式の扉を閉めておけば、稼働音もすこし気にならなくなりそうです。
脱衣室と同じく、渋い雰囲気と真っ白な設備の組み合わせが新鮮なトイレ。
気持ちが落ち着いてくるのか、ついつい長居してしまいそう。考え事がはかどりそうですが、ほどほどで出ましょう
トイレの対面には、洗面スペースが設けられています。
渋さと照明の当たり方が相まって、トイレとは思えない味のある雰囲気に。
では、専有部をいくつか順番に見ていきます。
まずは301号室。
一面真っ黒なアクセントクロスと風景を切り取ったような大きな窓のギャップは、インパクト抜群。
これだけの面積の黒い壁を、店舗ではなく住宅で見るのは非常に珍しい気がします。
日当たりの良さや、床や対面の壁の明るさのおかげか、圧迫感はありません。結構アリかも。
黒い壁側にベッドを置けば、よく眠れそうな気もします。
ほぼ壁一面の大きな窓。
一部は開閉できるようになっていて、暖かい時期には網戸にして風を取り込むのも良さそう。
春になると、目の前の高瀬川沿いに咲く桜を見下ろせるそうです。なんとも贅沢。
続いて302号室。
301号室以外の部屋はアクセントクロスではなく、シンプルな白をベースとした仕上げです。やわらかい雰囲気がいいですね。
大きなクローゼットの他に、壁をくり抜いて作った飾り棚も。
何を飾るか迷いますが、やっぱりここはお気に入りの表紙の本でしょうか。
最後は203号室。
301号室と同じように壁一面の大きな窓がありますが、高瀬川とは反対側に位置していて日当たりはまずまず。
天井の照明は、自分で好きなものを取り付けることができます。白い部屋なら、鮮やかな色のランプを選んでも映えそう。
全室に設置されている大きめのクローゼットは、奥行きもたっぷり。
小さな棚や引き出し、収納ボックスも入りますから、なかなかの容量を期待できそうです。
最後に、3階の廊下の突き当たりから外階段を使って屋上へ。
ちなみに、202号室と203号室からは、直接外階段にアクセスすることも可能です。
朱色に塗られた階段を、足元に注意しながら上ります。
奥行きのある屋上は、端の部分に仕掛けが。
大人がひとり寝転がることのできるサイズのベンチの奥に、植物の育つ屋上庭園。
定期的に業者さんがメンテナンスをしてくれているそう。そっけなくなりがちな屋上が、一気に公園のように思えてきます。
春になったら、屋上で読書をするのもいいかもしれません。
屋上を使ったイベントも計画したいそうです。
屋上からは大文字焼きが半分だけ見えるそう。季節ごとの風景も楽しめそうです。
駅までは徒步5分、つまり鴨川までも徒步5分。
七条駅から祇園四条までは電車で2分、三条までは5分ほどです。さらに、京都駅までも徒步12分ほどで到着します。
入居者さんたちは、勤務地まで自転車や徒步で通っている方が多いそう。
建物の目の前には高瀬川が流れています。
運営事業者さんから届いた、春の高瀬川の写真。穏やかな川の流れと、美しい桜を楽しめます。
夏は緑がいっぱいで、またいい感じ。
シェアハウス周辺は住宅や旅館の多いエリア。五条方面へ向かうにつれて、川沿いのカフェや飲食店が多くなっていきます。休日は高瀬川沿いを散歩してみると、素敵なお店を見つけることができるかも。
シェアハウスの運営管理は、株式会社八清さん。
京都で建築や不動産に関わっている方なら「京都で町家のリノベーションと言えば八清さん」と、広く名の知れた存在。長らく京都のトップランナーとして走り続けてきました。
町家に限らず、建物それぞれの良さを最大限に引き出すモノづくりには、毎度目を見張ります。ひとつひとつの建物に真摯に向き合う姿勢は、言葉にしなくても、空間を見ると自然と分かってしまうんですね。
今回わたしがグッと来たのは、生活に欠かせない家電のおさまり。
本棚に自然と溶け込ませ、存在感を消したテレビ。壁をくり抜き、面に合わせて埋め込まれたエアコン。どうしても発生する電源コードのたるみなども一緒に解決していて、なんとも美しいのです。神は細部に宿るとは、このことでしょう。
お問合せはコチラからどうぞ。
読書で好きなところは、今とは違う世界に連れて行ってくれること。
マンガだってハウツー本だって、図鑑だっていいのです。
さて、今日はなにを読もうかな。
(テルヤ)
お問合せ
クリップ

シェアハウス専門ポータルサイトのスタッフによる、シェア生活を楽しむための探検レポートブログ。東京、神奈川、千葉、埼玉、 そして全国各地のシェア賃貸住居をひたすら探検する専門ポータルサイトの隊員達。明日はあなたの物件へ・・・!?