シェアハウス専門ポータルサイトのスタッフによる、シェア生活を楽しむための探検レポートブログ。東京、神奈川、千葉、埼玉、 そして全国各地のシェア賃貸住居をひたすら探検する専門ポータルサイトの隊員達。明日はあなたの物件へ・・・!?
木造アパートの、重ねた年月。
明るいうちから早くも活気のある居酒屋さんに、店先でのんびり過ごす主人のいる電機屋さん。味わいのある雰囲気でありながら、若い女性好みのおしゃれなカフェも紛れ込む、すこし個性のある商店街。
「松寿園」はその一角の小さな路地裏に建つ、とても古い木造の建物。
オーナーさんが出会ったときは、ずいぶんとボロボロの姿だったそうです。ところどころ壁が朽ち果て、一見廃墟のようだったとか。
普通の人なら、とても住むことを想像できない状態。
でも、古い家の再生が得意分野というオーナーさんは、これは腕の見せどころとばかりに改装にチャレンジしたそうです。最終的に、アパートだった頃の面影を残しつつ、レトロな仕上がりのシェアハウスが生まれることとなりました。
古いからこそ、工夫しながら暮らすことも必要になります。
空調効率が上がるようにカーテンをつけてみたり、長く使えるよう掃除をこまめにしたり。特にルールとして決まっていなくても、入居者さん同士が自発的に取り組んでいる工夫も多いそうです。
手がかかる子ほどかわいい、という言葉がありますが、「ひと工夫」を楽しめる方に出会えたら素敵です。
表通りからはわかりづらい、細い路地の先に、とてもレトロな佇まいの玄関があります。
普通なら目につくボンベも、あまり違和感がありません。
「松寿園」という渋い名前は、元々アパートに付けられていたものを引き継いでいるそうです。
見るからにおめでたい雰囲気のある名前。なんだか長生きできそうです。
レトロとはいえ、セキュリティ設備はきちんと追加。
ナンバー式の鍵が取り付けられました。鍵を失くしたり、どこかに忘れたりする心配がないのが良いところ。ちなみに、デジタルでなくあくまで機械式タイプを選ぶのがミソでしょうか。
ガラガラと引き戸を開けて内部へ進むと、ゆったりめの玄関が広がります。
2階の入居者さんも、ここで靴を脱いでスリッパに履き替えます。
普段なら、この段階でブワッと綺麗なリノベーション空間…なのですが、今回はまだ直球レトロが続きます。廊下につながる入り口には、空調効率を上げるためのビニールカーテン。古い家には、何かと工夫が必要です。
玄関の靴箱はロッカータイプのもの。
運営開始から1年経っても、すっきりした状態が保たれていました。玄関はどうしても生活感の出やすい場所ですが、入居者さんとオーナーさんの努力の賜物ですね。
大胆にペイントされた、手作りのレターケース。
名前のプレートを画鋲で止めるちょっとラフスタイルは、雰囲気に合っていて良い感じだと思います。
ビニールのカーテンをくぐった先には、廊下を拡張したようなリビングが。
聞けば、アパートの1室の壁を抜いて作った空間だそう。
どこか廊下の延長のようで、リビングには「行く」というより「立ち寄る」感覚が近いかもしれません。
昔ながらの日本の家らしく、天井は若干低め。さらに、リビングスペースは廊下よりも数センチ底上げされています。
平均身長くらいの方なら気にならない程度ですが、身長の高い方は、立ち上がると少し天井が迫る感覚があるかもしれません。
淡い若草色に塗られた柱が、壁の代わり。
スペースをゆるやかに区切ります。ほどよく囲まれた感覚が生まれるのも、独特の安心感の理由かもしれません。
たまに、入居者さん同士のホームパーティーも開かれているそうです。
定期的に元・シェフの入居者さんが料理を作る食事会も行われるとか。オーナーさんも毎回参加し、入居者さんたちと楽しんでいるそうです。
凛々しい姿の、ダンボール製トナカイ。
もうすこししたら、クリスマスバージョンにデコレーションされるのでしょうか。
窓際は、キッチンスペースです。
元々各部屋に付いていたキッチン用スペースを、キッチン本体だけ入れ替えて使っています。
ミニキッチンとは言いませんが、それでも割とコンパクトなタイプ。
安全を考慮してIHヒーターが使われていて、火力は若干弱めです。すこし物足りないと感じる方もいるかもしれませんが、イベントのときには元・シェフがここで料理を作っているということですから、コツをつかめば良いだけかも。
ちなみに、浄水器は付いているようです。
階段裏の空間は、ユーティリティスペースとでもいうのでしょうか。
どことなく海外の学生寮を思わせる、ちょっとラフな雰囲気。
実用性の高い家電類の間に、ソファが挟まっているのがミソです。たぶん。
テーブルには、キッチン家電が並びます。
キッチンからはすこし離れています。ポットのお湯や、レンジで温めた熱々のお皿を運ぶときには充分ご注意を。
ユーティリティスペースの先に、水まわり設備が集まっています。
存在感のある大きな洗濯機は、乾燥機能付きのドラム式タイプ。
乾燥機能の付いていない縦型洗濯機もあります。必要に応じて使い分けると良さそうです。
洗濯・乾燥は夜の12時までですね。
生活音は、人によって気になる度合いがまったく異なります。お互い気持ちよく使うためにも、ルールはしっかり守るのが大事。
トイレは、キュッと角に寄せられています。
古い建物ではありますが、きちんとウォシュレット付きなのが嬉しいところ。
1階と2階にひとつずつ、シャワールームがあります。
立って使うのが基本のシャワールームですが、座りたい人用にお風呂の椅子と洗面器が用意されています。何回か見かけたことがありますから、意外と需要があるのかも。
廊下の両側に、各部屋のドアがずらりと並びます。
なかには紙が貼ってあったり、塗装がしてあるドアも。ちょっとそっけないステンレスのドアが、違った表情を見せます。
ドアの上には、アパート時代に取り付けられた電気メーターが。
もう使わなくなってしまったものですが、あえてそのまま残してあるそう。木造アパートの雰囲気を、色濃く伝えてくれるアイテムです。
使わなくなった配管には、ハンガーや傘がかかっていました。
思いきり好みが分かれそうですが、こういう風景、個人的には良いと思います。
廊下と同じ模様のタイルが敷かれた階段をのぼって、2階を見てみます。
ヨーロッパ風のはずが、どことなく和風の幾何学模様に見えてきます。
階段を上がると目の前に、小さな廊下のようなスペースがあります。
窓際は、ちょっと腰掛けるにはちょうどよい高さ。リビングに行くほどではない廊下の立ち話で、意外と活躍するかもしれません。
シャワールームとトイレは、1階のものとほぼ同じ。
設備はすべて男女兼用。きれい好きな入居者さん主導で、クレンリネスに取り組んでいるそうです。
こまめな掃除が、長く気持ちよく過ごせるコツ。
では、廊下の両側に並ぶ部屋を見ていきます。
まずは212号室。
桜色に塗装された壁と、使い込まれた風合いのフローリングが、優しい組み合わせ。年季の入った格子窓がアクセントになっています。
もともとの作りを活かし、全室にシンクが付いています。
タイルが三色団子のような春らしい並びだったり、シンクの大きさが奥行きをオーバーしていたり、窓ガラスに模様が入っていたり。ひとつひとつのディテールにキュンとします。
隣の部屋と入れ子状に設けられた、収納スペース。
収納ケースやラック、ハンガーポールなど、収納家具を用意すると便利そうです。うまく組み合わせると、なかなかの容量が期待できるはず。
続いて、218号室。
飾り文字のサインが素敵。フレームやデコレーションのパターンもいくつかあって、見比べてみるのも楽しいです。
日当たりがよく、使いやすそうな間取り。
各部屋はDIY可能だそうで、壁に絵を書いたり、棚を作ったりしてもいいそう。事前にアイデアやイメージをオーナーさんに伝え、確認が必要になります。
OKが出る基準は「カッコイイかどうか」とのこと。プレゼンが大事です。
窓を開けると、外に洗濯物が干せます。
シンク越しということもありますから、重いものは干すのが難しいかも。無理は禁物です。
106号室は和室です。(追記:2016年4月現在、洋室に変更されました)
フローリングの部屋よりは少々渋い雰囲気に。下宿のようなイメージでしょうか。
押し入れもありますし、ふとん派の方にはぴったり。
シンクの上の天井部分がトップライトになっていて、光が落ちてきます。
水回りを含め、デザインとしてはやや上級者向けでしょうか。
朝、歯を磨いたり顔を洗ったりする目覚めの場所としては、とてもさわやか。すっきりと目覚められそうです。
京橋まで6分、大阪と天王寺まではどちらも24分。森小路のほかにも、谷町線の千林大宮も徒歩5分。目的地に合わせて使い分けられます。
このエリアの魅力はなんといっても商店街。
生活雑貨や食料品は商店街で一通り揃います。入居者さんたちが揃って飲みに行く行きつけの居酒屋もあるそうで、店員さんとすっかり仲良くなっているとか。
コストパフォーマンスの高い飲食店が多く、外食派の人にも嬉しい環境です。
「松寿園」を運営しているのは「magico株式会社」さん。
古い建物をリノベーション、雰囲気のある空間作りを得意としている事業者さんです。一般賃貸を多く手がけていて、シェアハウスの運営は今回が初めてとのこと。
担当の方は、東京で仕事をしていたこともある元デザイナーさん。壁にかかれていた「洗濯機は12時まで」の絵も、担当さんによるものだそうです。
フレンドリーな管理スタイルが特徴です。入居者さんたちのお兄さんのような存在で、悩み相談に乗ることもあるとか。
外部の人も来るようなイベントの多い家にするつもりだったそうですが、入居者さんの暮らしやすさを考え、現在はのんびりとした雰囲気を作れるようにを心がけているとのこと。入居者さんの話や要望は、しっかりと聞いて判断してくれると思います。
年季の入ったアイテムにグッと来た方、部屋をDIYしたいと思っている方。2015年9月末現在、ちょうど空室が出ているようです。お問合せはコチラからどうぞ。
じんわり伝わる、昭和の熱。
新しい家にはない、内側から溢れ出る生活感。
好みは選びそうですが、好きならこれは良いと思います。
(テルヤ)
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