等身大のアパルトマン

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本物のパリの香りを漂わせて。


初めて「タマゴのから」の建物を見たときの感想は「ん?ココであってる?」でした。

やわらかい響きの名前から、真っ白な塗装に優しい色合いの無垢材を合わせたような可愛らしい姿を想像していたんです。でも、目の前にある建物はそれなりに年季の入った素っ気ない佇まい。

正直なところ、外観と名前のギャップに戸惑いを覚えました。

でも、戸惑いは建物のなかへ進むにつれ、だんだんと消えていきます。

一見、適当に集められたようなインテリアたちには、雑誌などでたまに見かける海外の日常感を帯びています。聞けば、オーナーさんがパリに留学していた当時、暮らしていた女子寮をイメージしてつくったのだそう。

ドアのルームサイン、廊下の植物、塗装のムラ、無造作にも見える収納カゴ。

「このまえ、歩いていたら見つけたの。あなたに似合う気がしたから」と言われてもらったプレゼントのように、様々なモノたちが違和感なく並びます。

新品のものにはない魅力と、リアルな海外の暮らしに近いムード。「タマゴのから」では、そんな素敵な体験が生まれていそうです。


周辺には町家が多く、車通りの少ない静かなエリア。2階建てほどの家が並ぶなか、ひょっこり頭が突き出たような4階建ての建物が「タマゴのから」です。

建物は寮として使われていたとのこと。そのせいか、京都のシェアハウスのなかでは部屋数が多い部類です。

1階にはフラワーアレンジメントを仕事にしている、オーナーさんのアトリエが入っています。

アトリエでの作業頻度も高いのことで、顔を合わせる機会も多いそう。あわせて、花を目にする機会も多くなることでしょう。

建物の脇の通路はアプローチの役割。玄関につづきます。

屋外にあるアプローチですが、入り口まで屋根がかかっています。これなら、雨の日も濡れずに済みそう。

アプローチの途中には部屋ごとに設けられたポスト。

よく見ると、ネームプレートがひとつひとつ違うかわいらしいデザイン。これは入居したときにひとりずつ作ってくれるのだそうです。ちょっとしたことですが、嬉しいですよね。

ちなみに一番右下のポストはゴミ箱代わりで使われています。自分のポストに不要なDMやチラシなどを入っていたら、ごみ箱にぽい。マンションなどでは良く見かけますが、こちらも無駄な手間が省けて便利。

玄関は一段下がっています。

オレンジの柵の向こう側が気になりますが、こちらは基本的にオーナーさんのプライベートスペースとのこと。素敵な庭が広がっているようで、入居しているうちに見せてもらえる機会があるかもしれません。

玄関はオーナーさんのアトリエへの入り口も兼ねています。

突き当たりの階段を上ると、シェアハウスのフロアへ。

基本的に廊下は全て土足。各部屋やリビング、水まわりの入り口で靴を脱ぎます。

外出用とは別に、建物内を移動するとき用のスリッパやサンダルがあると便利かも。


タマゴのから」の共用部は、ソファやTVがあるゆったりリビングでも、大きなテーブルのあるダイニングでもありません。

フランス語で図書館の意味を持つ、biblioteque(ビブリオテック)がこのスペースの名前。

日本ではにはビブリオテークと読まれていますが、本場仕込みのオーナーさん曰く、テックなのだそう。

「たまから文庫」と名付けられた本棚やカゴには、書籍や雑誌がぎっしり。ジャンルも多岐に渡っています。

本棚にはオーナーさんが用意したもの以外にも、入居者さんが持ってきた本もあるそう。現在も寄贈は歓迎とのことです。

貸出も可能です。ただし、あまり長期間持ち出さないのがルール。ひとりじめはよくない、よくない。

カーペット敷きの床にペタンと座って、雑誌をパラパラ。聞くところ、たまから文庫は床座スタイルが根付いているようです。

椅子でもなく、畳でもない場所での床座スタイルは、最近では新鮮な体験にも思えます。

ただ、「やっぱり座りたい!」というときは、椅子に腰掛けるのも、もちろんアリ。

見るからに年季の入った味のある椅子は、たまから文庫の毛布のような温かい空間にスッと馴染みます。

面白いのは、本だけでなく備品の貸出があること。

買うほどではない文房具や電球、カーテン、電動工具類も備わっています。数が限られていることもあり、備品によっては利用申請が必要。このあたりはキチンと現地で確認してみてください。


つづいて、階段を上り3階へ。

2階と3階の廊下の一角にキッチンが備えられ、小さなテーブルに食事ができます。

ラフな雰囲気というか気取らなさというか、漂う独特の雰囲気が日本のそれとは異なります。

モノを置かずにスッキリ暮らすのは簡単ですが、モノの多い中で心地よく暮らすのはなかなか微妙なバランスが必要。共用空間となると、心地よい空間を維持するのはなおさら大変にも思えます。

ですが、この空間がそんな苦労を感じさせず自然体に見えるのは、パリの風が吹いているからなのかもしれません。

この使い込まれたテーブル、たまりません。

好みはあると思うものの、個人的にはかなりグッとくるテイストです。

廊下の壁には大胆に周辺のマップが直接ペイントされています。

雑貨屋さんやギャラリー、カフェなどのショップカードをマスキングテープでペタペタと張り付けていくスタイル。

オーナーさんも周囲のおしゃれスポットには詳しそうですので、色々と教えてもらえるかもしれません。

ステンレスタイプのキッチンは、シンクがとても大きく洗い物は楽かと。

その分、作業スペースはかなりタイトです。野菜のカットや下ごしらえは、食卓を使うことが多くなりそうです。

キッチン脇はランドリースペース。

洗濯機はこの1台。特に梅雨時は、コインランドリーはチェックしておいてもいいかもしれません。

ちなみに、洗濯はコイン式を採用。

ちょっとした注意書きも、丁寧に手書きで書かれていると気持ちが温かくなりますね。

ちなみに、同じ間取りの2階はこんな感じ。

3階より、収納は少し多めです。自炊が多い方はこちらが便利そうですね。


では、1階の水まわり設備を見ていきます。

2014年2月にリニューアルしたばかりのバスルームとシャワールームには、オーナーさんのこだわりがいっぱい詰め込まれています。

落ち着いた色合いのタイルに、海外テイストな水栓。

毎日使うからこそ、その日常をグッと格上げしてくれるものを選びたいもの。

シンプルな白いタイルで統一されたバスルーム。

窓から光が差し込み、明るい時間の入浴が贅沢に感じそうな爽やかさです。

一見、木材にも見えるタイルは面白いチョイスだと思います。隣のシャワールームは、カラフルなモザイクタイル張り。

モザイクタイルは、職人さん泣かせなんですよね。本当に職人さんが泣いたかどうかはわかりませんが、彩り豊かで素敵な仕上がりです。

天井から降り注ぐレインシャワーもロマンチック。ワンランク上のシャワータイムを楽しめそうです。


トイレは各フロアにあります。ちなみに、ウォシュレット付きの洋式トイレは2階のみ。

その他のフロアは和式トイレです。


独特な雰囲気のシェアハウスだけに、ある程度感性の近い入居者さんが集まっている様子。

廊下をひとつとっても、いろんなアイデアと感性にあふれていて飽きないスペースです。

では、早速各部屋を見て行きたいと思います。


和室タイプの204号室は、角部屋で日当たり抜群。

マットレスタイプのベッドを置いても良いですし、使いやすそうな間取りです。

収納は押入れタイプ。

扉はありませんが、カーテンを引いて中を隠すこともできます。

窓から外をのぞいてみると、オーナーさんが手入れをしている庭がチラリ。

窓から緑が見えるって、やっぱり素敵なことですね。


真っ白な空間に浮かぶマリメッコ柄が印象的なのは304号室。

和室だった部屋を、パリのイメージで改装したのだそう。壁の塗装はオーナーさん自ら行ったとのこと。

照明の位置はかなり低め。ぐるぐるとコードを巻いてクリップで留めると良いかもしれません。

夜は一灯だけだとムードは出ますが、本を読むには少ししんどいかも。夜間に読書や作業をすることが多い人は、スタンドライトなどを追加したほうがよさそうです。


さて、階段は上へと続きます。

開け放し厳禁のドアをカチャリと開けると、大きな青空が広がる屋上へ出られます。

晴れた日はやはりコチラのほうが洗濯物はカラリと乾きそう。

それにしても気持ちのよい開放感です。

なによりも楽しみなのは、五山の送り火!

この屋上、2つも大文字が臨める超穴場スポット。毎年この日は多くの入居者さんが屋上に集まる恒例行事となっているのだそうです。

ちなみに屋上へと続く階段は、天気の悪い日には洗濯物干し場へとして使われることもあります。

ちゃんと廊下に物干器具が設置されているんです。風が強くて洗濯物が飛ばされそうなときなども活躍しそうです。


建物の前には自転車置場があります。

台数はそれなりに置けますし、休日は近所のカフェを自転車でめぐるのも楽しそうですね。


最寄り駅は、地下鉄烏丸線鞍馬口駅

地下鉄で京都駅までは約10分。四条・河原町にも出やすい立地で、オンオフを問わず便利な立地です。

同じく烏丸線の今出川駅も徒歩6分ほど。

同志社大学をはじめに、学校の多いエリアでもあります。

レンガ造りの建物がずらりと並ぶ烏丸通の光景もなかなかに素敵。

今出川駅まで出ればもう京都御所ですし、自転車があれば鴨川までもスッと行けてしまいます。


運営を行うのは「株式会社CONTEMPORARY COCOON ROOM702」さん。

京都での居住体験をより豊かにするべく、ハードである建物や土地を「京都らしい、京都っぽい不動産」という目線で扱う不動産屋さんです。

力を入れているリノベーション事業の他、レンタルスペースと雑貨屋さんの運営も行っているのだそう。

もちろん事業者さんとの関わりは随所にありますが、「タマゴのから」ではオーナーさんとのコンタクトが多くなると思います。

冒頭でも触れたとおり、フラワーアレンジメントの仕事をしている女性の方。今の仕事の経験を積むため、パリへ留学していたのだそうです。

他にも海外経験があるそうですが、そのセンスは随所にあふれています。

丁寧な文字で書かれたメモ書きからは、オーナーさんの人柄が伝わってくるよう。きっと、居心地のよい生活が待っているのだと思います。

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ちょっと不思議な「タマゴのから」という名前。

不思議な名前が似合う、不思議な空間です。

(テルヤ)

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